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会社法・金商法
2017/4/19

会社法研究会報告書

先月20日、『会社法研究会報告書』が公表されました(旬刊商事法務No.2129掲載、公益社団法人商事法務研究会のHPにも掲載)。会社法研究会(座長:神田秀樹学習院大学教授)は、商事法務研究会が主催し、法務省民事局、会社法研究者、関係官庁(金融庁、経産省)、経団連、日本商工会議所、投資家の担当者らを委員として、昨年1月以来、会社法の改正の論点について幅広く検討してきました。私は、本研究会に弁護士の立場で委員として参加し、主に法律実務家の視点から、意見を述べました。本研究会には、論点ごとに利害関係を持つ団体の担当者も多数がゲストとして参加し、実務の要請を反映する努力もなされました。

本研究会の設置は、平成26年改正会社法附則25条の企業統治の検討条項、経産省の『コーポレート・ガバナンスの実践』・解釈指針等の政府方針や、日本証券業協会の『社債権者保護のあり方について』等の問題意識を踏まえたものです。本研究会の検討事項も、株式、株主総会、社外取締役、取締役の報酬、取締役会、役員の責任、社債等、企業統治関連を中心として横断的に、且つ、各論点についてゼロ・ベースでの検討が行なわれました。本報告書では、研究会で検討された事項のうち、改正の必要性等の観点から一定の絞り込みがなされており、株主総会資料の電子提供、会社補償、株主提案権の濫用の防止、新しい社債権者保護制度の創設等の特定の制度の導入の方向性と、今後検討すべき具体的論点が提示されております。

本研究会での検討も背景に、既に本年2月の法制審議会総会178回会議において法務大臣から「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する諮問」(諮問第104号)がなされ、同部会が設置されました。本報告書の内容は、法制審の審議に重要な視点、方向性を提供するものであり、本報告書の成果が、法制審での充実した審議に生かされることを期待しております。